1920年代、アメリカでは禁酒法が発令されたことにより、密造酒を提供するスピークイージーと呼ばれるバーが増えました。
その時の名残りで今でも入口がわかりにくかったり、ティーカップでカクテルを提供するお店が点在しています。
一人で旅行でも飲みにでも焼肉でも食べ放題でもいけてしまうおひとりさまプロの私。
それでも少し尻込みした禁酒法時代の文化を受け継ぐこのバーの名前は2つの意味に掛かっているという、禁酒法時代ならではのしゃれが利いています。

さて、お店は小さすぎて一度通り過ぎてしまいましたが、なんとか見つけました。
外から中を覗いてみると、どう見てもただの床屋です。
白を基調とした明るい店内で、ところどころ錆びていたりぼこぼこだったりのヴィンテージ感に味があります。
珍しくしばらく考えました。
店員さんもお客さんも男の人ばっかりで「違ってたら恥ずかしいし…」というのももちろんありますが、場所的にも人通りの少ない道沿いというのもあって、普通に怖かったのです。
店員さんも「小娘が!仕事の邪魔するんじゃねえ!!」とかブチぎれてきそうな雰囲気の強面です。
とか言いながら、結局入るんですけどね。

お店のドアを開けると、みんな不思議そうな目でこちらに大注目です。
老舗床屋に似つかないお客さんの私。
「Hi」とタトゥーだらけのスタッフが挨拶をしてくれたので、
恐る恐る「えっと…ここにバーがあると聞いて…」
くらい言ったところで、ピンときたスタッフの男性。
「奥のドアを開けてみて」と言われました。
画像に写っている、重そうな鉄のドアです。
「ここ?入っていいの?」と聞くと、「もちろん!」と言われました。
満面の笑みです。

ドア側から見た床屋の店内。
小さなお店です。
ドアを開けるとそこは別世界でした。

スピークイージーらしく、真っ暗な店内に、間接照明。

床の白黒タイルがモードな雰囲気でシャレオツ。


半個室では少人数のパーティーなんかもできそうです。
ダマスク柄の壁もリッチです。

というか、バースペースのほうがはるかに広いです。
まだ早い時間だったのでお客さんもいませんでしたが、ハコが広いので夜はそれなりに賑やかなのかもしれません。

「Barber」とは、日本語で「床屋」のこと。
ですがここはお酒を提供するバー、
つまり「Bar」でもあります。
「Barber」の「Bar」には2つの意味が込められてるんですね。
アルコールの提供が禁止された禁酒法時代、大々的にバーと名乗れなかったために、こんなしゃれた言い回しが出てきたのだろうと思われます。
バンクーバーににお肉料理がウリのカジュアルレストランがありましたが、
「Meet」という名前でした。
皆さんご存じの通り、「meet」は「出会う」や、「友達に会う」のような意味の動詞。
読み方は、肉を表す「Meat」と同じで、「ミート」と読みます。
「ミート」という店名に「Meat」と「meet」の2つの意味が掛かっているんですね。
So Cool!

一人なのでカウンターに。
こっちが本業だろってくらいには豊富なバックバーのお酒です。
ハッピーアワーメニューから、ビールを注文。

COLD BEER $4
安い!
店員さんも、笑顔の素敵な優しそうな方ばかりなので、怖さもいつの間にか落ち着いてゆっくりできました。
勇気出してほんとによかった!
緊張したぶん付加価値がついて、ただのビールが3倍くらい美味しいです。

ドアを開けるときにあんなにビビっていたこの空間も、出るときにはなんだか愛おしく思えるレベルです。
床屋スタッフも笑顔でお見送りしてくれましたよ。
| 施設名 | ブラインドバーバー(Blind Barber) |
| 住所 | 339 E 10th St, New York, NY 10009 アメリカ合衆国 |
| TEL | +12122282123 |
| 営業 | 月–金 17:00 – 26:00 土 17:00– 27:00 日 17:00– 24:00 (床屋は、月–土 11:00 – 20:00、日 11:00– 18:00) |
| HAPPY HOUR | 毎日 17:00– 20:00 ビール $4 ワイン $5 ウェルドリンク(安価なお酒を使ったカクテル) $6 オールドファッション or モスコミュール $8 |
| URL | https://blindbarber.com/ |
